2年

2年前、誕生日に具合が悪くなって翌日救急車で病院へ運ばれた。

2週間の入院ののち、引き取った。

最初は言い争いがあって、お互いストレスがたまって、施設に入りたいと駄々をこねたりもした。

徐々にお互いがいる生活に慣れて、ようやく落ち着いた暮らしができるようになった。

それから2年、93歳の誕生日を迎え、今は静かに暮らしている。

母。



わたし。


朝、ポータブルトイレの掃除をし、朝ご飯と薬の用意をする。

朝、母のためにするのはそれだけ。

昼、昼ご飯の支度をする、それだけ。

夜、ご飯の用意、お風呂のふたを開け、滑り止めを敷き、追い炊きのスイッチを入れる。

お風呂上がりのポカリスエットを入れ、枕元に持っていく水をペットボトルに入れる。

一緒に寝室に行って、足元燈を点け、テレビをつけ、タイマーをかけておく。


それだけしかしない。

それ以外のことはすべて母が自分でする。

しかも、階段や床のワイパーかけ、洗濯干しと取り入れ、畳んでおくこともやってくれる。

わたしが具合が悪いときは、洗い物もしてくれる。


2年間で、離れていた30年がなかったように思われる。

親子の不思議。


「お世話になりました」のクッキーを食べた時よりも、「ありがとう」のクッキーを食べたい。


大正、昭和、平成と令和。

4代に渡って生き抜いてきた。

あと2年は持つ。

元気です。

母。

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